1冊目 本訳『7つの習慣』第九回:第六の習慣 相乗効果を得る

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【本訳とは】
読書をすることによってもたらされる恩恵は素晴らしいもの。こんなに素晴らしい恩恵を享受できるのが読書好きに限られるなんて、読書好きの私にとっても悲しいことです。外国語の知識がなくても、翻訳されていればその内容を理解できる。そんな翻訳のように、読書が苦手な人や本を読む時間がなかなか取れない人のために、名著といわれる本の内容を出来るだけ分かりやすく伝える活動を”本を訳する(=分かりやすく解説する)”という言葉から”本訳(ほんやく)”と名付けることにしました。

前回までの内容


1冊目 本訳『7つの習慣』第一回:7つの習慣とは

1冊目 本訳『7つの習慣』第二回:相互依存とP/PCバランス

1冊目 本訳『7つの習慣』第三回:第一の習慣 自分に責任を持つ

1冊目 本訳『7つの習慣』第四回:第二の習慣 目的地をはっきりさせる

1冊目 本訳『7つの習慣』第五回:第三の習慣 重要なことに集中する

1冊目 本訳『7つの習慣』第六回:相互依存について

1冊目 本訳『7つの習慣』第七回:第四の習慣 お互いの利益を考える

1冊目 本訳『7つの習慣』第八回:第五の習慣 相手のことを本当に理解する


本訳『7つの習慣』第九回では、第六の習慣についてまとめます。

相乗効果を得るのに必要な人格

第六の習慣とは、”相互依存から生まれる相乗効果という金の卵を得る”習慣です。

第九回7つの習慣1

相乗効果を得るには、今まで紹介してきた全ての習慣を身につけている必要があります。

そういう意味では第六の習慣とは、今までの習慣が身についているのかを見極めるテストの習慣であるといってもいいでしょう。

相乗効果によって、新しい案が生み出され今まで存在しなかった全く新しいものが生まれます。

今までの第一から第五までの習慣は、この相乗効果の奇跡を作り出す準備にすぎなかったのです。

相乗効果の奇跡とは素晴らしいものですが、予期できない要素がつきものでもあります。

そのため、忍耐や内的な安定性と原則に対する誠実さが必要。

そして、妥協するのではなく、全ての心を開き、双方が満足できる解決策を見つけるまで話し合うことが必要です。

特に第一から第三の習慣を完全に身につけておらず、安定性や自尊心に欠けている人は、パラダイム転換を起こす勇気がないため、現実をすべて自分のパラダイムに当てはめようとします。

そして、相手を自分と同じ考え方に仕向けようという強い欲求を持っているのです。

こういった人は、ただ相手を操りたいだけなので、相乗効果を得ることはできません。

だからこそまず、第一、第二、第三の習慣を身につけ、自分の本心を打ち明ける際、背負わなければならないリスクに耐えられるだけの内的な安定性と自尊心を育成する必要があるのです。

相乗効果の本質は相違点

相乗効果の本質とは、相違点です。

知的、情緒的、心理的な相違点を尊ぶことです。

”すべての人は世界をあるがままに見ているのではなく、自分のあるがままに見ているのだ”と理解することがスタート地点になります。

第九回7つの習慣2

何故なら、自分だけが世界をあるがままに見ていると思い込んでいたら、相違点を尊ぶ気持ちにはなれないから。

”間違っている人”の話を聞くだけムダだと感じてしまうからです。

人は誰しも、自分は客観的だと考え、自分こそ世界をあるがままに見ていると思っています。

第九回7つの習慣3

けれども、このパラダイムを持っていては、効果的な相互依存関係をつくることは不可能であり、それどころか自立すらできません。

第九回7つの習慣4

何故なら、このように勘違いしている人は、そもそもパラダイムとはどういうものなのかすら理解していないので、パラダイムを転換させることができないからです。

効果的な人生を営む人とは、自分のものの見方の限界を認め、ほかの人のパラダイムに接することによって得られる豊かな資源を活用する謙虚さを持っている人です。

相違点こそが、自分の知識と現実に対する理解を増すものだと認識している人のことです。

同じ意見を持っている人といくら話しても意味はありません。

相乗効果を得るには、相違点を尊重し、パラダイム転換を行い、第三案が存在する可能性を認める必要があるのです。

第九回7つの習慣5

~第十回に続く~

まとめ

・第六の習慣とは、”相互依存から生まれる相乗効果を得る”習慣

・相乗効果を得るには今までの全ての習慣を身につけていないといけない

・自分も含む誰一人として世界をあるがままに見ることはできていないと理解すること

・相乗効果の本質は相違点

相乗効果の本質は相違点なのですが、なかなか相違点を快く受け入れ、それだけでなく尊重するなんて難しいことだと思います。

けれども難しく感じるのは、”自分だけは世界を客観的にあるがままに見ている。そして他の人はそれができていない”と思い込んでいるからなのです。

この思い込みから抜け出さない限り、第六の習慣である相乗効果は得ることができません。

何故なら、パラダイムに対する理解が足りていないからです。

そのための第一から第五までの習慣だったということ。

今はまだ見えていない第三案の存在を意識することが大切なのです。

次回の第十回では、第七の習慣について紹介します。

それでは~。

スティーブン・コヴィーの世界的名著『7つの習慣』を出来るだけ簡単に分かりやすく本訳していきます。第十回は七つ目の習慣である第七の習慣についてです。
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