美味しい鍋を作りたいなら昆布にもこだわりたい。
でもスーパーに行くと、昆布にもいろいろ種類があって、どれを買えばいいのか分からない!
そんな方の為に、昆布についてまとめてみました。
目次
「だしをとる昆布」と「煮て食べる昆布」
昆布というと「だし」をとるために使うイメージが強いですが、昆布にも大きく分けて「だしをとるための昆布」と「煮て食べるための昆布」があります。
<だしをとるための昆布の特徴>
繊維質が多く、煮上がりが遅い。その分旨味成分を多く含んでいるので、価格も高い。
例)羅臼昆布、利尻昆布、真昆布
<煮て食べるための昆布の特徴>
繊維質が少なく、柔らかいので煮て食べやすい。その代わり旨味成分が少ないので、価格も安い。
例)日高昆布、長昆布、厚葉昆布など
どの昆布も出汁をとったり、煮て食べることは出来るのですが、例えば利尻昆布で昆布巻きを作ろうとすれば、繊維質が多くかたいので、なかなか煮上がりませんし、加工も大変で噛み応えもあります。
また長昆布で出汁をとろうとすれば、繊維質が少なく旨味も少ないので、とれる出汁もやっぱり旨味の薄い出汁になってしまいます。
こんな風に、昆布には出汁をとるのに向いているものと、煮て食べるのに向いているものがあるのです。
昆布の種類とその特徴
真昆布(まこんぶ)別名:山出し昆布
特徴:上品な甘味のある、透明な高級だしがとれる。利尻昆布と同じく繊維質が多く煮上がりも遅いが、噛むほどに甘味が出てくる昆布である。
利尻昆布(りしりこんぶ)
特徴:クセのない香りとクセのない味でありながら、旨味の強い高級だしがとれる。とれるだしも透明で懐石料理にも使われる。真昆布より塩味がかかっている。上品なだしをとりたいならコレ。
羅臼昆布(らうすこんぶ)
特徴:昆布の王様とも呼ばれ、濃厚でコクのある高級だしがとれる。しかし、黄色味がかかっただしとやや濃すぎる味のため扱いが難しいともいえる。真昆布や利尻昆布に比べると繊維質が少なく柔らかい。昆布の旨味をとことん味わいたいならコレ。
日高昆布(ひだかこんぶ)別名:三石昆布(みついしこんぶ)
特徴:繊維質が少ないため柔らかく煮えやすい。香りは磯の香がやや強め。繊維質が少ない分風味や旨味も弱めでだし昆布として使うには物足りなさを感じる。
だしをとるためにも、食べる為にも使いたい、という人向き。
逆にできるだけ高級な昆布巻きを作りたいという要望ならコレ。
長昆布(ながこんぶ)
特徴:だしをとるのには不向きで、主に佃煮や昆布巻きなどに使われる。
厚葉昆布(あつばこんぶ)
特徴:長昆布とだいたい同じ。
細目昆布(ほそめこんぶ)
特徴:粘りが強く、主にとろろ昆布や刻み昆布に使われる。
ガゴメ昆布
特徴:粘りが強く、とろろ成分が豊富。
野菜昆布ってなに?
野菜昆布は早煮昆布とも言って、”野菜のように早く煮える”ことからそう呼ばれているわけで昆布の種類名ではありません。
つまり、日高昆布や・長昆布・厚葉昆布が野菜昆布として扱われていたりします。
おでんの具や昆布巻きを作りたいときに用いるとよいです。
良い昆布の選び方
昆布にも養殖と天然ものがあります。選べるのなら天然ものがよいです。
その他の良い昆布の選び方としては、
・厚みは薄いが、幅は大きなもの
・表面がつや消しの黒色のもの
を選ぶとよいです。
【昆布の表面についている白い粉について】
昆布の表面が白く粉拭いたようになっているものがありますが、この白い粉の正体はマンニットという旨味成分の一つです。
それなら「表面が白くなっているものをなるべく選んだ方が良いのか」というと、そうでもありません。
なぜならこの旨味成分は本来昆布のなかに入っていないといけないものだからです。
表面がまったく白くない昆布だからといって旨味がない昆布というわけではないのです。ただ、旨味が表面に出てきていないだけ、ある意味理想の状態でもあるのです。
まとめ
以上、昆布の種類とその特徴、違いについてでした。
どういった用途に使うのか、そしてどんな料理にしたいのかを考え、それに合った昆布を選びましょう。
それでは~。