怖くないゾンビ映画。
何故かゾンビを応援したくなってしまうゾンビ映画。
その名も『ゾンビ』。
この映画のゾンビは走ったりしない。
ノロノロとゆっくり歩き回り、常に人間の肉を探し求めている。
あまりにもゾンビの動きがゆっくり過ぎるから、ゾンビの群れの中を走り逃げ回ることが出来る。(逃げ回らないこともできる)
こんな圧倒的有利な状態なのに、少しずつゾンビ化していく人間たち。
油断しすぎたり、欲にしがみつきすぎたり、人間同士で争っているときに、ゾンビは着実に近づいてきて人間に食らいつく。
「そんなことやってる場合じゃないだろ!」
「早く逃げようよ!」(特にリロードしている時)
「だめだこの人・・・」(ヒャッハー!ヒャッハー!!)
そんないろいろな気持ちが湧き上がってきて、いつの間にかゾンビを応援している自分に気がついたり・・・。(「行け!いまのうちだ!いまのうちにかじりつくんだ!」)
もし現実にゾンビが存在したら、本当にこの映画のような状況になる気がする。
ゾンビが怖いんじゃない。
怖いのは人間の油断だ。
もう一つこの映画の面白いところは「ゾンビは人間だった頃の習慣に基づいて行動する」という設定があること。
だからショッピングモールに毎日続々とゾンビたちが集まってくる。
そんなショッピングモールに立てこもり続ける主人公たち。
本当にこれが最も安全な策なのだろうか。
ゾンビだけが相手だとそうかもしれない。
けど実際には・・・人間がいる。
油断する人間が。
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