あなたは、最近「時間が経つのが早い」と感じていますか?「やっと1年」「もう1年」どちらの言葉がしっくりくるでしょうか?「もう1年」と感じる人は人生を考え直した方がいいかもしれません。
ジャネーの法則
どうして大人になるにつれて時間が経つのが早いと感じるのか、それはジャネーの法則と呼ばれる法則によって説明されています。
ジャネーの法則とは19世紀のフランスの哲学者ポール・ジャネが提唱した法則です。
どんな法則なのかとても簡単に説明すると、「感じる時間の長さは年齢に反比例する」というものです。
具体的な数字を使ってこの法則を説明すると、
5歳の子供にとって1年の長さは人生の5分の1であるのに対して、50歳の人間にとっては1年の長さは人生の50分の1である、ということになります。
つまり5歳児の体感する1年を味わうためには、50歳の人が感じる1年の10倍=10年が必要になるということなんです。
逆に言うと50歳の人は実際10年経っても1年経ったようにしか感じられないということです。
1歳児の1年を基準とすると、
1歳の1年は365÷1=365日
5歳の1年は365÷5=73日
20歳の1年は365÷20=約18日(1歳児の20倍の体感速度)
30歳の1年は365÷30=約12日
40歳の1年は365÷40=約9日
50歳の1年は365÷50=約7日
60歳の1年は365÷60=約6日
ということになります。
さらに付け加えると、20歳から80歳までの年月は0歳から20歳までの体感時間と同じだそうです。
要するに、20歳で体感的には人生の半分が終わっているということになります。
体感時間が短くなるわけ
では何故この法則が示すように人が感じる体感時間は短くなっていくのでしょうか?
それは人間は「慣れる生き物」だからです。
生まれてきたとき私たちが目にしたものは、見るもの見るもの全て新しいものでした。
好奇心旺盛で新しいものをどんどん吸収していました。
だから子供の頃は、毎日学ぶことが盛りだくさんだったはずです。
例えて言えば365日全ての日に一大イベントが詰まっているような感じです。
しかし、大人になったらどうでしょう。
子供の頃と違って、目にするものは既に見た事があるものばかり。
大抵のことは経験済み。
やることと言っても毎日同じことの繰り返し。
スケジュール帳に例えれば、ほとんど空白のようなもの。
これでは特に心に残る出来事もなく「あ~1年あっという間だったな~」となってしまいます。
気づいたら既に老後だった・・・にならないために
あなたは今”やりたいこと”を先延ばしにしていませんか?
「今は忙しいからもう少し落ち着いてから」そんなこと言っていても、ジャネーの法則を当てはめれば1年後にはもっと時間は短く感じますよ。
つまり、今より”やりたいこと”をする時間が見つけられなくなるはずなんです。
それに人間はどうしても老いるもの。
今の自分が残りの人生で一番若い自分なのに、どうして元気な今やらないんですか。
アメリカで90歳以上の人に「90年の人生を振り返って唯一後悔していることは何ですか?」というアンケートを取ったところ90%に近い人が「もっと冒険しておけばよかった」と答えたそうです。
なんとなく生きていたら、誰でもこうなると思います。
それに怖いことを言うかもしれませんが、10年後、いや、1年後、自分が変わらず生きている保証なんてありませんよ。
そして今”やりたい”と思っていることは90歳になっても出来ますか?
大抵は難しいのではないでしょうか?
もう一度言いますが、今の自分が残りの人生で一番若い自分なんですよ。
まとめ
ジャネーの法則はあくまで一つの法則です。
体感時間は一つは「慣れ」が原因なのですから、日常に新しいことを盛り込むことで、時間の感じ方を長くすることは可能です。
最期の時に「もっと冒険しておけばよかった」と言わずに済むように、”今”からやりたいことやってみませんか。