あまりに有名すぎる映画「サウンドオブミュージック」。学校でも音楽の授業の教材として使われていたりと、「観た事ある!」という人も多いのではないでしょうか。そんな「サウンドオブミュージック」は、ミュージカル映画として楽しめるだけでなく、より良い人生を生きる為のヒントも教えてくれるので、今回はそれを紹介します。
目次
サウンドオブミュージックのあらすじ
本題に入る前に、「サウンドオブミュージックってどんな内容だったっけ・・・・・・?」「そもそもサウンドオブミュージック観た事ないよ!」という人の為に簡単にあらすじを紹介します。
あらすじ
主人公の修道女マリアは歌を歌うことが大好きで、よく修道院を抜け出しては山に登り歌を歌うことを楽しんでいた。そのせいで、修道院のミサには毎日遅刻し、先輩の修道女達は頭を悩ませていた。
修道院長は「マリアは修道女には向いていないのではないか」と思い、マリアにトラップ大佐の邸宅で7人の子供の家庭教師になることを命じる。
不安になりながらもトラップ大佐の邸宅に着いたマリアは、子供達を笛で呼ぶ、行進させる等のトラップ大佐による軍隊式の躾を目の当たりにする。
その躾に疑問を感じたマリアは歌を通して徐々に子供たちの心を開いていくが、大佐は妻を亡くした後大の歌嫌いになっており・・・・・・。
ここから先は、ネタバレを含みます。
①選択肢は一つじゃない
修道院長にトラップ大佐の邸宅で家庭教師になることを勧められたマリアは、「修道院こそが私の居場所なんです!」と家庭教師になることを拒みます。
そんなマリアに修道院長は
「神様はドアを閉めたとしても、必ずどこかの窓を開けておいてくださるものよ。」
と、マリアの背中を押します。
この院長の言葉によってマリアは、「道は修道院だけじゃないかもしれない」「修道院を追い出されても、どこかに通じる道があるはずなんだ」と勇気づけられトラップ大佐の邸宅へ向かいます。
マリアと同様、私たちも自分の拠り所や信じていたものの道が何事かによって閉ざされてしまうと「もうダメなのかも」と絶望に陥りますが、院長の言う通り「必ずどこかの窓は開けられている」ものです。
困難に直面したら「もう無理かも!」と思わずに、「必ず何か解決策があるはずだ!」と信じて前を向いて進みましょう。
②自信を持つこと
院長の言葉を信じてトラップ大佐の邸宅に向かうマリアですが、不安が押し寄せてきます。
そんな不安を吹き飛ばす為にマリアが歌った曲「I Have Confidence(自信をもって)」の中では、
「私は自信の塊よ」
「私は自信だけは持っているの」
「不安になるのは止めましょう。ダメならそれでいいの。戻ってくればいいんだから」
と、自信を持つことの大切さを説いています。
不安に苛まれた時は自信を失ってしまいがちですが、自信を失ってしまえば、普段できることもできないようになってしまったり、自分の本来の力を出せなくなります。
逆に自信を持っていれば、120%の自分を発揮できたりもします。
自信を持つためには、練習等も必要ですが、やることはやってしまっているのなら自分を信じて挑んだ方が良い結果が生まれやすいです。
もし、それでダメだったとしても「戻ってくればいい」のですから。
③不安な時はお気に入りを思い浮かべること
夜、雷を怖がる子供たちは眠れずマリアの部屋に逃げ込んできます。
そんなマリアが子供たちの為に歌った曲「My Favorite Things(私のお気に入り)」の中で、
犬にかまれた時
蜂に刺された時
悲しい時には
私のお気に入りを思い浮かべるの
そうすれば気分は元通り
と、「自分の好きなこと・お気に入りを思い出せば不安や恐怖は吹き飛ばせる」ことを説いています。
歌の最初の方では雷を怖がっていた子供たちも、お気に入りを思い浮かべ歌に夢中になっている間に、いつの間にか雷のことは気にならなくなっていました。
雷を怖がっていた子供達と同じように、私たちも何かに対して不安や恐怖の気持ちを持つと、どんどんその気持ちが大きくなっていきます。
それは何故かというと、不安を考えれば考える程、その他の不安要素を次から次に脳が探してしまうからです。
こんな状態に陥ってしまった時の一番良い対処法は「不安・心配を考えないようにすること」です。
しかし、ここでも新たな問題があります。
実は、「〇〇しないようにする」という仕事は脳は大の苦手なんです。
何故なら「〇〇しないようにする」と考えている時点で「〇〇」について意識してしまっているから。
では、どうすればいいのでしょうか?
それは「他のことを考えること」です。
他のことを意識すれば脳はそのことについて考え始めるので不安を遠ざけることができます。
ここでマリアの言う「私のお気に入りを考える」が活きてくるのです。
お気に入りを考えれば、人は自然とワクワクしてくるものです。ワクワクした気持ちは止められなくなります。どうせ他のことについて考えるなら、このワクワクのエネルギーを使った方がよりいっそう不安を吹き飛ばせます。
④問題に向き合い、自分らしい人生を生きること
トラップ大佐への恋に戸惑ったマリアは、邸宅を離れ再び修道院に戻ります。
戻ったマリアは祈り続け、訪れてきた子供達にも会おうとしません。
そんなマリアに対して院長が言った言葉。
「修道院は問題から逃げるための場所ではありません。
問題に向き合いなさい。
問題に向き合わなければ自分らしい人生を生きることはできないのです。
あなたは、自分の人生を生きる為に生まれてきたのよ。」
人は何故問題に直面するのでしょうか?
それは、人には「その人らしさ」があるからです。
問題は人が作り出すものです。
もし自我を持たない人がいるとすれば、その人には「問題」はありません。
「掃除をサボることはいけないことだ!」と思っている人が、掃除をサボっている人たちを見れば腹正しいと思うでしょうが、「サボりは悪くない」と思っている人がサボりの現場を見てもそれはただの風景にすぎないでしょう。
ですから、自分が「問題だ!」と思ったその出来事には「自分らしさ」が隠れているということなのです。
例えば、自分がとにかく黄色が好きで。黄色こそ自分の全てで、エネルギーの源だ!と信じて、全身黄色でキメている人だと想像してください。
毎日、黄色の洋服しか着ないあなたを見てある人はこう言います。
「あの人変!」
そのことを聞いたあなたはショックを受け、引きこもるようになってしまいました。(問題から逃げている状態)
そうして、あなたは二度と黄色の洋服を着ず、だからといって他の色の洋服を着ることもなく、人前に出ることはなくなったのでした・・・・・・。
これが、あなたらしい人生だと言えますか?
言えませんよね。だってあなたは大の黄色好きだったんですから。
黄色の素晴らしさを多くの人に伝えるべきだった。
それこそが、「あなたらしさ」だったのです。
このように、院長の言う通り「問題から逃げていては、自分らしい人生を生きることはできない」のです。
⑤自分の信じる道には全力で進むこと
大佐との恋に悩み、家庭教師として戻ることをためらっているマリアに院長は歌「Climb Every Mountain(すべての山を登りなさい)」を歌い背中を押します。
その歌の中で、
すべての山に登りなさい
夢を叶えるためには情熱を注がなければいけない
と、「自分の信じる道には全身全霊で歩んでいくこと」の大切さを説いています。
人生とは「自分にふさわしい人生を生きること」。
でも「自分らしい人生」を生きる過程では問題に直面するし、きちんとその問題に向き合わなければならない。
向き合う為には、それなりの覚悟・情熱が必要である。そして、そうすることで自分の信じる道に辿り着くことができる、という意味だと思います。
つまり自分らしく生きる為には、それなりの覚悟・勇気が必要なのです。
これは、アドラー心理学の『嫌われる勇気』『幸せになる勇気』にもつながる考え方ですね。
嫌われる勇気 自己啓発の源流「アドラー」の教え [ 岸見一郎 ]
幸せになる勇気 自己啓発の源流「アドラー」の教え2 [ 岸見一郎 ]
まとめ
いかがでしたか?
以上「サウンドオブミュージックから学ぶより良い人生を生きる為のヒント」でした。